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『死にがいを求めて生きているの』

朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』読了。半分まではしっかり読んだが、タイトル通りの本で途中で苦しくなりあとは斜め読みした。

 

ちょうど2年前にこのブログでも言及した、NHKのインタビューでは、順位付けが廃れ多様性を重視する風潮のため、何をすればいいのかを自分で見つけなければならず生きづらさ、自己批判へとつながっていると朝井さんが答えられているのを読んだ。それに私も共感してその先がこの本に書いてあるのではないかと思い読んでみたという経緯がある。

 

以下ネタバレあり

 

複数の人の生きづらい様が描かれ、それぞれタイプは違うにしても、他人と自分を比べて充実感だったり地位だったりをいかに上の順位にするかを競いそれによって満足感を得ようとするが、自ら競うのに自己疲弊する。SNSが発達するにつれ一瞬で他人の生活がわかるのでより加速してしまう。生きがいの対象別に3つのタイプにわけ、他人のために生きがいを持つ人、自分の趣味のために生きがいを持つ人、ただ生きている人、とも書いてある。死ぬまでの時間の生きがいを持つという言葉もありそれがタイトルになっている。やりたいではなくやらなければいけない?と問う登場人物もいる。他人と比べなくていいと言う言葉に納得できないという人も出てくる。本書には解決策は示されていない。

 

私がこの本とは別に触れていた読み物で、自分の基準という言葉が心に響いた。主観的な”考え”ではなく、俯瞰の”基準”というもの。自己批判が強すぎても自己肯定が強すぎてもよろしくなく、バランスをとることが大切であり、バランスのいいひとは自分の基準で出来事の受け取り方を変えているという記事だった。単発で起こる出来事だけではなく、生きがいについても当てはまるのではないかと思う。