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『しずかな日々』

感動した動画

音楽と映像でぞくぞくしました。
音楽は著作権法違反なのかなと思っていたら、バンドのメンバーさんがアップされているよう。自由と、閉塞感のある睡眠が混ざったような心地よい感覚に陥ります。





さいきん仕事をしていると、生きるために仕事をしているのか、仕事をするために生きているのかときどき分からなくなる自分がいます。一方フランスでは 「1度しかない人生を楽しもう」 という考えが浸透しているそうで、身を粉にして残業することも少ないようです。フランスに限らず長期休暇が当たり前になっている国は多いですし、日本でもワークライフバランスという言葉がなじんできた感があります。


つまり 「勤勉は美徳」 という日本の考えが過去のものになりつつあるということです。しかし考えが広まっても、政府がポーズだけとってみたところで、なんら変わったことはなく、日々使われる人々が変わりなく使われる現状。究極的には、お金をとって時間を捨てるか、時間をとってお金を捨てるか、みたいな選択になってしまっていると思うのです。


道からはずれたがる私は、時間をとるのもいいのかなと思うようになっていました。椰月美智子さんの 『しずかな日々』 を読みきるまでは。


この本は幼少期を素晴らしい文章力で表現し、難しい成長過程を絶妙に書き込んでいる児童文学、というのが恐らく大方の書評ではないでしょうか。ただ前述した問題にはまっていた自分は最後の数ページにはっとしました。最初から読まないと感じられないかもしれませんが、その周辺の文章を引用します。

文学は素晴らしい!


《白字反転》 
今のぼくのたのしみは、仕事から帰って、縁側で漬物をつまみにビールを飲むことだ。秘伝のぬか床は、おじいさんから譲り受けた。(中略) 土の匂いを胸いっぱいに吸い込む。そうすると、ぼくはいつだってあの頃に戻れるし、今の頼りない自分ですら誇りに思えてくるのだ。人生は劇的ではない。ぼくはこれからも生きていく。
《反転終わり》



しずかな日々 (講談社文庫)

しずかな日々 (講談社文庫)