日々の雑感帖。小説は25pmにて公開しています。
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路傍の石

山本有三路傍の石』を読んだ。起承転結ものは好みではないが、この作品には惹きつけられた。私自身が恵まれた環境で育っていないので、苦労の様子を描く様には、それくらいで泣いて・・・、と思っていたが、読者の同情を得ることが著者の書きたいことではなく、苦労して生きていくうえで学び考え、その時絶対正しい考えだと思ったことも違う経験で改変していく、そして行き着くところは、というものだと思う。思う、というのは、執筆されていたのが戦中で軍部の検閲により内容を変更せざるを得なくなり、途中で書くのをやめてしまったため。内容は違えど苦労の中での思考の変遷はまさに自分が行ってきたもので、この先がそういう点で気になった。ただ、純文学に比べてストーリー重視のものは読み返したいと思わないのは変わらなかった。文そのものを楽しむ純文学は何度読んでもいい文だと感じ入るが、ストーリーが気になる本は読み返すと言ってももうストーリーを知ってしまっている。

 

これを読んでいる人で、本当の苦しみのただ中にある人がいたら、死を選ぶのは下策、ただ耐えているのは中策、原因を考えて対策を講じる、受け止め方を変えるのが上策だと伝えたい。一回の試行錯誤がだめでもそれを糧に何度でも繰り返し一歩ずつ進むこと。進んでいると実感できなくとも道が正しいのなら進んでいるんだと自分を信じること。乗り越えた壁が高いほど得るものも大きいが、乗り越えられないと壁の内側で自殺となってしまう、生き地獄になってしまう。生死をかけるほどの苦労を経験せずに生きてきた人にはわからない厳しい環境も現実にはある。諦めず思考することを捨てないでほしい。

 

こういう地べたを這ったような経験があるから、おしゃれな作品に嫌気がさし、泥臭い作品に好感を抱くのだろう。

武士の一分 鉄道員

映画『武士の一分』を見た。当時の武士の心意気が伝わってきた。

 

映画『鉄道員』を見た。高倉健かっこいいな。感動した。ただ一つだけの違和感は、主人公が鉄道に執着する理由が描かれていないこと。主人公がもっと変わり者だったり、過去の理由などがあればもっと入り込めたかもしれない。

CoD 路傍の石

結局CoDの新作coldwarをやっている。プロの動画を見てからやると格段にキルレートが上がり楽しい。いつも通りARから始めてSMGをやりSG、SRを育てきって結局ARに戻ってメインのAK47以外の銃を育てている。臨場感はMWのほうがあるけれど連続キルの爽快感はこっちのほうがある気がする。FPSを再開したが、きりよく切り上げられるようになったので生活への悪影響は少なくなった。

 

山本有三路傍の石』を最初のあたりだけ読んだ。1937年の作品で当時著者は50歳。素朴な文の組み合わせで文章が構成され頭に入ってきやすい。それでいて書き込むところは巧妙な描写で、情景からそれを見ている人物の心情まで直に伝わってくる。内容も心に触れてくるもので、こういった書き込み方もあるのだと感じ入ったほど素晴らしい。

これまでは作品だけを見ていたのに、いつ頃書かれて当時著者は何歳だったのか、当時の時代背景など、バックグラウンドを考えるようになった。そのほうが気持ちよく作品に浸れる気がする。

 

数日で今年も終わり。今年は生きてきた中でいちばん大切な年になったので、正月なんて自分自身で祝ったことなどなかったけれど、おせちは買って、数の子をつけて、お雑煮なんかは作ってみようと思う。

 

と思ったら、買った数の子は味付きのものだった。私の目を欺くとはやりよる。

最後のひと葉 川端康成随筆集 冬虫夏草(途中)

オー・ヘンリーの短編集『最後のひと葉』を最初の4作くらいと最後の表題作を読んだ。何も調べずに好みでないジャンルの本を買って、文句を言うほど馬鹿らしいこともない。訳者あとがきで翻訳以前に表題作の劇をやったことがあると書いてあったが、まさに劇の台本がつまった短編集と言えると思う。

 

川端康成随筆集』を最初の数ページで断念した。随筆というから日々思ったことを書いているのかと思ったら、批評一色のような本で受け付けなかった。

 

寝るときに梨木果歩『冬虫夏草』を読むことが多いが、数ページ読むうちに眠ってしまうのでとても長く読めて幸せだ。本書は『家守綺譚』の続編で、そんなものがあることをなぜ今までしならなかったのか、いやこの本の存在は知っていたが続編だったとは、と後悔しつつ最速でハードカバーを購入した。前作と違ってしっかり取材に行った感じがですぎているが、流れは同じ古き良き日本にいると感じられる。さらりとした感じではなく、密度が格段に上がっているので半分読んだ時点で、『家守綺譚』歴10年以上の私には馴染みきれない、しかしこれはこれでよいなと葛藤中。

CoD BO Cold War 日本の黒い夏

CoDの最新作ベータをプレイした。UAVが出せすぎて面白くない点、HPバーが全員頭上に表示されスポーツ感がですぎてしまっている点、視線が通らない複雑なマップが多くオブジェクト系ルールだと取り返せないで終わってしまうことが多い点、は良くなかった。記録として思いついたものを書き出したが、そういう細かい点を除けば撃ち合いゲームとしては面白い。

 

映画『日本の黒い夏』を見た。冤罪が主題で警察もメディアもましてやそれ以外の人も、所詮は人間だということをあらためて感じた。

美しい日本の私

『美しい日本の私』を読んだ。これは川端康成ノーベル文学賞を受賞したときの、スピーチ全文。禅や茶道、華道、和歌、俳句などを出して日本人の心を伝えようとしているが、日本人の私にも心に響くものがあった。それに多少調べたにしても、知識量がとても豊富で驚いた。芸術関係の蒐集をしていたというのを聞いたこともあるし、この前読んだ『舞姫』もその流れの上にあったのかもしれない。

 

初めに明恵上人が禅堂の行き帰りや出入りの際に読んだ歌がいくつか紹介されてる。月が雲から顔を出してついてきているように思えたり、月を思いやったりするのが、自分の友と思える、むしろ自分が同じ月として感じられるほどだという、その精神性に日本特有の感性があるのだ書いている。最初にもってきたのが典型的なわびさびではなくこの題材ということに、著者の思いを感じた。日本人が感じる美しさは外国人が想像する盆栽とか神社とか俳句とか決まった形あるものではなく、身近にある様々なものにあるのだというメッセージのような気がした。

 

ただ、大舞台で日本を表現しようとするあまりか、他国とは違う、という言い回しの文が意図せず他国を見下しているように受け取られてしまう危険性がある、そう思うところがいくつかあった。そんな心配をしてしまうほど、作者の側にたって深く共感している自分がいた。

 

後半は英訳なので実質37ページの本書、人を選ぶので現実世界で薦めることはないが、他人にこれほど読んでほしいと思った本もまたない。

舞姫

川端康成舞姫』を読んだ。最初はつまらないと思ったが、読み進めるにつれてそれぞれの思いが交錯しながら手探りで進む姿に魅入られた。情景描写ではなく、心情をメインに据えているのが著者にしては珍しく感じられ、こういう書き方もあるのかと思った。全体を通しての信頼できる安定感は健在で、純粋にそういうものが読めるのがたまらなく嬉しかった。ただ、当時の状況を知らないので理解しきれない部分があるのと、途中で挟まれる歴史の記述が冗長だったことは残念だった。

 

ためになったのは三島由紀夫の解説で、深みを出す方法とか、ただの書評家では考えない角度から分析されていた。人物としても思想としても好きな人だが、抽象的でわざと句点をつけないし、もっと他人に分かりやすく書かないと、煙に巻いているようにとられても仕方がないのではとも思った。それ以上よい表現方法がないし心の感じるままに書いたのだということは理解するが、できれば解説の解説がほしいほどだ。

菊次郎の夏

菊次郎の夏』を見ました。久石譲の『summer』という曲が好きだったのと、北野武の作品を見てみたいと思って購入したのですが、想像していたのとちょっと違いました。もっとまじめな作品にすれば傑作になっていたかもしれないけれど、監督がやりたいように作った作品という感じは好きです。ビートたけし若い。

 

探した限りでは、パッケージでしか買えなそうなのでそれを買いましたが、ダウンロード販売にしてくれたらいいのに、そう思うことがけっこうあります。

センセイの鞄

川上弘美センセイの鞄』を読みました。いい本でした。文がシンプルで淡々としているのに味があり、衝撃を受けました。話も純文学然としていてとても好きです。これは枕元行き決定です。

 

この本は半ばまで読んでから熟成させていたのですが、ソファを買ってから2日で残りを読んでしまいました。以前はベッドに寝ころんで読んでいて、そうするとうつぶせでは腰が痛くなり、仰向けになれば手が疲れ、横向きでは首がおかしくなると、長時間読むのは気合いと忍耐が必要でした。

 

読書にちゃんとした椅子を使うという記事をたまたま読んで買ってみたソファ、どうして今まで読書環境を整えなかったのかと本気で後悔しているほど楽々読めます。帰宅後の時間は、ゲームからYoutubeになり今は読書です。ただ部屋が異様に狭くなってしまい、代償としては安いものだと思いこむことも必要なようです。

犬神家の一族、砂の器

映画『犬神家の一族』を見ました。雰囲気は素晴らしかったのですが話の筋が単調でそこまで入り込めませんでした。

 

映画『砂の器』を見ました。これは本当に素晴らしい。いちばん好きな映画になり、今も隣の画面で再び流れています。製作された1974年当時の生活や町並み、人柄などが今と比べられないほどよかった。主演の丹波哲郎さんも人としてかっこいい。ハンセン病を織り込んでより深みがある。人間はインスタ映えとか気取って上品に生きるより、泥臭く地を這って生きるのが似合うし、そこにこそ幸せがあるということ、最近自分が感じ実際にそのように生きていることと重なりました。

 

そうすると、コップひとつ洗うのにも、この夏の暑さの中を歩くのにも、こうやって部屋で文字を打っているのにも、四六時中すべてのものが心に染みてくるのです。ただ仕事の時を除いては・・・。そのおかげで帰ってからのビールは最高なのだけれど。今の私はそんなふうに生きている。